yatorilog

主にイラストを頑張るブログ

大人になるということ

割といい年だけど特に大人になったとは思っていない。

子供の頃の私と今の私は線で繋がっているのでどこから大人でどこまで子供かも判断がつかない。

いつぞやか、数年前、漫画とかアニメとか楽しめない大人にはなりたくないとかなんとか言っていた気もするけど、最近わかったことは歳をとるにつれて気力というのは否応がなしに落ちていき、そういうものを享受するだけの器がどんどん小さくなっていくということだ。多分その器は修復方向への軌道修正も自分である程度コントロール可能ではあるが、ぼうっとしていると容積は減っていく。

これが大人になるということなのだろうか、と考えた。老いていくのを実感することが。

 

所用で実家に帰った。

(双方ワクチン接種済で40分程度の距離であることは書いておきます…このご時世なので…)

長いこと暮らした家はやっぱり落ち着くし、今わたしが住んでいるところよりも閑静で空気も綺麗で、いい空間を満喫した。

帰り道はかつての同級生の実家がポツポツとあって、今頃何してるんだろうとか(いい意味で)わたしのことは覚えてないんだろうなとか、ぼんやりと想いを巡らせた。この文脈からは唐突だけれども、帰る場所があることの重さを知ること、これが大人になるということかと思った。

色んなことに感動したり何かを美しいとか尊いとか思えるようになることが大人になることなのかもしれない。

 

心地よい空間で漫画を読んだ。違国日記。わたしは漫画に現実なんていらないファンタジーを寄越せ派なので、軽い気持ちで読んでみたんだけど、現実なのに優しくて不思議な、漫画というより小説を読んでるみたいな漫画だった。でもこんな小説はありそうでないんだろうし、漫画だからこそいいのだと思う。読んだあとめちゃくちゃ沁みたし、辛い内容もあるのにどこかほっとする。孤独なのに寄り添ってくれる。まきおちゃんが創作者であるからなのか、何なのか、よくわからないけど。今の年齢と状況で読まなかったらこんなに響いてないかもしれない。高校生のわたしが読んだら多分違うことを想っていたはず。とにかくえもいわれぬ何かがこの漫画にはあって、この気持ちを誰かと共有したいし、こんな気持ちになっている読者がいるんだろうなと思うと凄く尊い。もはや救い。これが大人になることか、と思った。

 

めちゃくちゃにまとまらない文章だけどちょっとした備忘。